スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Giving tree

この高台の小さな公園は,遠くに海が見える。


私のお気に入りの場所。


冬の晴れた日は空が澄み渡ってとってもキレイなんだ。。。

うーーーーんっ。

大きく深呼吸し、冷たい空気を胸いっぱいに吸い込んだ。


そしてここは
この公園のなかでもお気に入りの場所。
大きな木の下にある小さな白いベンチ。

ここに座って眺める景色は、
なんてことの無い私の住む街の風景だけど
天気がよければ海の向こうの
小さな島と
飛び交う鳥や船が見えるのよね。



トントントン。。。 ポーッ・・・




今日は天気が良いから船の汽笛も聞こえてきた。

あまりの気持ちのよさに心が軽くなる。



が、
ふと今抱えている自分の問題がよぎってしまった。

とたんに心が重くなっていく。



はぁーっ。。。。



今度は大きなため息をつき、ベンチに腰掛ける。


ポケットからライターを探り出しタバコに火をつける。
 

・・・辞めたはずだったんだけど。

最近はよく手が伸びちゃうなぁ・・・。



深く息を吸い込んで煙を吐いた。





***



『ねぇ、こんなにキレイな空の下でタバコを吸うなんてもったいないよ!

 吸うならこのキレイな空気にしたらどぉ?

 それに、僕はタバコの煙が苦手なんだ。』




あれ?

さっきまでとなりには誰もいなかったはずなのに?


もてあますほどの長い足を組みなおし
迷惑そうにこちらを横目で見る彼がそこに居た。




『あ。ごめんなさい。気がつかなくて・・・。』


思わずタバコの火を消した。



『ここは素敵な場所だね。
キミのおかげでいいとこ見つけちゃったよ。
あ!
海も見えるんだね?
あの小さな島はなんていう島?
あ、大きな橋もかすんでるけど見えるんだねーっ。』



『ところで、キミはここにはよく来るの?』




矢継ぎ早に話しかけてくる彼に戸惑った。



ところで

なんでここにあの彼がいるんだ?
そしてなんで私に話しかけてるんだ??




状況が全く把握できない。。。



まぁいいや。
いっぱい考えてもわかんないから考えるのを止め、
彼の質問に答えることにした。




『ええーっと。そうね、今はたまに来る位かな。
公園の名前は知らないの。

あの遠くに見える島は。。。なんだっけ??  忘れた。

あの橋は夜にライトアップされるの。
虹色に輝いた橋ってとってもキレイなのよ。

そしてここは私のお気に入りの場所で
悩んだり落ち込んだ時にここに来て元気をもらうの。

ここに。。。
ここに来れば自分が見落としてる何かを拾い探せる気がして・・・。








って、なに言ってるんだろ。。。。

ひとりブツクサ自分に言い訳をつぶやく私を見て
彼は少しものめずらしそうな顔で笑う。


あ。
今、なんか馬鹿にされたかも・・・。



『いや。ゴメン。』
『馬鹿にしたつもりはないんだよ。
・・・でも、あはははは。なんだかキミは面白いや。』




・・・あなたに言われたくない。
と、思ったけどさすがに言えないし。



別にいいですけどー。。。

少しいじけながらも、彼の素敵な笑顔を見ることができて
私はなんだか幸せな気持ちになっていた。


彼の笑顔は人の心を癒してくれるパワーがあるみたい。






そのまましばらく
二人してベンチに座り景色を眺めていた。

会話はなくても
この空間、沈黙は、私に心地よい時間だった。



『よっ と。』

軽く勢いをつけ、彼は組んだ足を外し、
両肘を膝の上に置くと、頬杖を付く姿勢になった。


そのまま
彼はこの公園の上に広がる空と
遠くまで広がる海を眺めているようだった。





さりげない
なんてことの無いポーズなのに。。。

どうしてこんなにカッコよくて様になるんだろう・・・。






景色を見るふりをしながら、
私は横目で彼に見とれていた。

。。。うわー。キレイな長い指だなぁ。
あ、まつげも長いーっ。
それになんかいい匂いがする。。。
甘い柔らかい香りが彼の方から流れてきた。



静かな空間をさえぎったのは彼の方だった。



『もっと。。。もっと遠くを見てればいいんじゃない?』



え?

彼の姿に見とれていて
つい言葉を聞き逃してしまった。





『遠くだよ。・・・もっと遠く。』

『キミは、きっと目の前の事に囚われすぎてるんじゃないかなって。

目の前の出来事に囚われすぎると周りが見えなくなってしまうんだ。

そしたら、本当に欲しかったものまで見えなくなってしまう。』


『キミが大切に思うものは何?
失ってはいけないもの、守るべきものだよ。』


そう聞かれても。。。
遠く。か・・・。

そうだな、目の前の事に必死になってて
本当に必要なことを見落とすところだったかも・・・。
私が大切にしたいことは・・・。


『ねぇ、マイケル。私ね。』


彼に話しかけようとして横を向く。
と、


隣には誰も居ない。。。


あれ?マイケル?

周囲を見回しても彼の姿はどこにもなかった。。。





ん?

ふと 足元に目をやると、そこにキラキラと光るものをみつけた。

なんか落ちてる?



それは
キラキラとお日様の光を反射する白い手袋。



私はその手袋を拾い上げた。


これって。。。



私はその手袋を手に取り、ギュッと抱きしめた。


握り締めたその手袋から手へ、そして腕から心へ 暖かい何かが私に流れ込んだ。


!!!

ベンチから立ち上がり
横にある大きな木のてっぺんを見上げ
大きく深呼吸をして

わたしは公園を後にした。











スポンサーサイト
今日のご飯、何にする?
プロフィール

よしまゆ。

Author:よしまゆ。
俳優 佐藤 健クンのファンです。
健くんや日々のコト子供のコトなど綴っています。
どうぞよろしく☆

カテゴリー
最近の記事
カレンダー
11 | 2009/12 | 01
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
月別アーカイブ
最近のコメント
FC2カウンター
最近のトラックバック
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

小さな天気予報

-天気予報コム- -FC2-
ブログ内検索
RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ドラマ・映画ロケ地ガイド
e-まちタウン 全国地域情報
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。